試合会場で相手チームが並ぶと、同じ学年なのに頭ひとつ大きく見える。整列のたびに気になる、あの光景です。ただ、成長期の体格差の多くは「早いか遅いか」の差であって、「大きくなるかならないか」の差ではありません。焦って特別なことを始める前に、どの子にも共通する体づくりの土台を押さえておきます。
体をつくるのは「食事・睡眠・運動」の3つ
成長期の体づくりは、練習だけでは進みません。運動で刺激を受け、食事で材料をとり、寝ている間に体がつくられる、という3つのセットで回っています。とくに睡眠は見落とされがちですが、成長にかかわるホルモンは眠っている間に多く分泌されることが知られています。夜の練習や習いごとで就寝が遅くなりがちな家庭ほど、睡眠時間を先に確保する価値があります(睡眠の記事にくわしくまとめています)。
不足しやすいのは、タンパク質・カルシウム・鉄
特別な食品は必要ありません。基本は、主食(ごはん・パン・麺)、主菜(肉・魚・卵・大豆)、副菜(野菜)に、乳製品と果物を組み合わせた、いわゆる普通のバランスの食事です。そのうえで、成長期にスポーツをする子が不足しやすいと言われるのが、体の材料になるタンパク質、骨をつくるカルシウム、そして成長期に必要量が増えて不足しやすい鉄です。
ふだんの食事に「足す」なら
| ねらい | 足しやすいもの |
|---|---|
| タンパク質 | 卵、納豆、豆腐、サラダチキン、ツナ、そぼろ |
| カルシウム | 牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、しらす |
| 鉄 | 赤身の肉、レバー、まぐろ・かつお、小松菜、ひじき |
新しい料理を増やすより、いつもの食卓に1品「足す」と考えるのが続けやすい方法です。朝がパンだけの日に牛乳とゆで卵を足す、それだけでも違います。
やってはいけないこと
成長期の極端な食事制限や減量は、体の材料を削ることになるため避けるべきです。逆に、サプリメントで手早く補おうとする前に、まず食事と睡眠を整えるのが順番です。また「小さいから」「細いから」と焦って特別なことをする必要もありません。身長の伸びる時期は本当に人それぞれで、中学生から一気に伸びる子も珍しくありません。
気にしたいサイン
- 体重が数か月にわたって増えない
- 練習後の疲れが翌日も抜けない日が続く
- 顔色が悪い、階段や走り出しで息が切れやすくなった(貧血で見られることのあるサイン)
- 食欲がない状態が続く
こうしたことが続くときは、ネットの情報で判断せず、学校の健診やかかりつけの小児科で相談してください。この記事は一般的な情報の整理で、個別の栄養指導に代わるものではありません。
- 体づくりは「食事・睡眠・運動」の3点セット。睡眠が土台
- 不足しやすいのはタンパク質・カルシウム・鉄。特別な食品よりバランスのよい普通の食事
- 成長期の食事制限は避ける。サプリより先に食事と睡眠を整える
- 心配が続くときは学校健診やかかりつけの小児科へ
